こんにちは。
Renogieの小林奈保子です。
今回は、子ども部屋という議論の4回目、
最終回です。
子ども部屋という議論①→https://renogie.com/blog/158/
子ども部屋という議論②→https://renogie.com/blog/162/
子ども部屋という議論③→https://renogie.com/blog/185/
子ども部屋という議論①で、
リフォームの際、子ども部屋の型はどのようなものとすることが望ましいのか、
という疑問を取り上げ、ここまでお話してきました。
子ども部屋の型(個室、寝室と勉強は別、同性の子どもは同室など)には色々ありますが、
リフォームとなると、ご両親の教育方針だけでなく、
元々の間取りの形、スペースの大きさ、金額面なども考えていかなければならないので、
なかなか理想の型には手が届かないこともあるかもしれません。
しかし、今回、本を読んで、
①子どものプライバシーに配慮した空間の有効性、
②子どもたちが精神的に成長していけるような機会を、子ども部屋から生み出すということの大切さ、
に気づき、子ども部屋のリフォームに関わる際には、これらの気づきを一つの視点として、
取り入れていきたいと感じました。
子ども部屋が密室空間とならないよう、空間的に工夫するケースもよく聞きますが、
(引きこもりにしないために、リビングから子ども部屋の気配が分かるようにするなど)。
北浦によると、子どもの自律や個の確立のためには、
子どものプライバシー(一人になれる居場所)を認める、
親の積極的な態度が必要なのだそうです。
加えて、プライバシーが確保されている部屋だといっても、
子ども部屋は、親子のコミュニケーションがとりやすい環境であることが望ましいということです。
一般的に、家族のコミュニケーションの場はLDKとされがちですが、
幼い頃から、子ども部屋を親子のコミュニケーションの場としていくことで、
子ども部屋は子どもの成長と親子の絆を支える、効果的なツールとなり得るのです。
今回のレポートを、子ども部屋リフォームの際の参考にして頂けますと、嬉しいです。
参考にした本:北浦かほる『住まいの絵本にみる子ども部屋–自律をうながす空間の使い方–』井上書院、2014年